大英帝国とマラウィと英語。マラウィの人はあたたかい。
写真の女性はキャサリンさん。マラウィのゾンバ高原にて。このころデジカメの調子が悪くて写真がぼやけてます。防水・防塵デジカメだからといって、あまりに手荒に扱うとこういうことになっちまうのです。
アフリカで話されている言葉は多岐にわたります。非常に数が多くて複雑。wikipediaを見ると、「アフリカで母語として話される言語は2100種類以上、数え方によっては3000種類以上」と記されています。
国の数は56国なのに、言語は2000~3000種類以上。言語の数を2000ちょいと考えても、1国につき40種類程度の言語があることになる。自分の国に40種類ものことばが有るなんて、日本語オンリーの日本人としては想像するのも難しいです。
またアフリカの国々は、植民地としてヨーロッパの各国に支配されてきた歴史があります。植民地時代の宗主国の影響は強く、いまでも各国で宗主国の言語が公用語となっています。英語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語といった言語がアフリカでは話されており、このうち英語とフランス語は特に多くの国で話されています。
写真のマラウィもそのひとつ。イギリス連邦の加盟国で、国語はチェワ語ですが、英語が公用語になっています。
歴史的な経緯の是非はおいといて、公用語が英語になっているのって、旅行者にはめちゃくちゃありがたいです。
言葉が話せなくても旅行はできるのですが、話せないと危険度は上がるし、話せる方が楽しく旅行できるのは間違いない。英語が公用語になっていると、色々な場面で意思疎通ができて本当に有り難いんです。
このマラウィでは、思っていた以上に英語が通じる場所が多くて驚きました。
写真のゾンバはマラウィ第4の都市ですが、日本での知名度はゼロに等しいでしょう。私ももちろん知りませんでした。
ゾンバは標高900メートルほどの位置にあり、比較的涼しく過ごしやすい町です。ゾンバ高原には標高2000メートルを越える地点もあり、Queen's ViewやEmperor's Viewと呼ばれる眺めのいいビューポイントがいくつかあります。
私もそのビューポイントをお目当てに、軽いハイキング気分でゾンバ高原を歩いていました。マラウィは人がよくて、地元の人たちと挨拶をしながら高原を歩いていました。人が良い国は大好き。
詳細な地図は持っていなかったので大体のあたりをつけて歩いていたのですが、だんだんと道が狭くなってとうとう行き止まりに。そこには民家が一軒あるだけでした。
そこで出会ったのが写真のキャサリンさんです。キャサリンさんはとても親切で、「ここからQueen's ViewやEmperor's Viewに行くのは無理だよ。今の時期は車じゃないと危ないし、そもそもこの時期は眺めがよくないね」と教えてくれました。
このキャサリンさんの英語がとてもキレイで流暢だったんですね。失礼ながら、こんなマラウィの山(高原)中の民家でまで英語が通じるとは思わなかったので、かな~り驚いた。かっての宗主国の影響って本当に強いんだなと体感する出来事でしたね。
キャサリンさんはとても親切で、いろいろ教えてくれたうえにマンゴー2個まで貰っちゃいました。お金を出すのも逆に失礼かと思い、そのまま受け取りました。
Queen's ViewやEmperor's Viewには結局たどり着けずに途中で引き返しましたが、キャサリンさんと出会えただけでも高原に行った価値はありました。どこにだって素晴らしい人がいる。それを実感できたのが嬉しいです。
あとでキャサリンさんに手紙とこの写真を送ったのだけど、ちゃんと届いたのかな。届いていたらいいなあ。
余談ですが、ゾンバ高原にはこんなものもありました。