リアルプリズンブレイク!? 逃げてる写真を自撮り投稿するのが現代的
ブラジルの囚人数は世界第4位。60万人もの囚人がいて、刑務所の過密や頻繁に起こる暴動が社会問題になっている。
そんなブラジルの刑務所で、今月1日~2日にかけて大規模な暴動が起きた。アマゾン観光の拠点として有名な、マナウス市内の刑務所だ。60人100人近くの死者と186人の脱走者が出ている大事件で、ウィキペディアの項目(英語)まですでに作成されている。
暴動の原因は、麻薬密売をめぐるギャングの抗争のようだ。
この事件で大きく取り上げられている刑務所は、マナウスのAnisio Jobim jail。だが同時に、同じマナウスのAntonio Trindade jailでも脱走が行われていた。
ブライアン・ブレマー(Brayan Bremer)は、Antonio Trindade jailからの脱獄者の一人。強盗罪で服役中だった。
このブレマーさんとその脱獄仲間達が、逃げてる最中の写真をフェイスブックに投稿している。
facebookに投稿された逃亡中の写真。
なんか楽しそうだが全員が囚人で逃亡中なんだよなあ。場所はアマゾンのジャングルの中かな?
これらの逃亡写真が話題になったせいか、本人のfacebookアカウントは削除された。しかしまだ、本人を装ういたずらアカウント(Brayan Bremer@fugitivodoanoとか)は生きており、この親指立ててサムズアップ写真のコラ画像が投稿されていたりする。
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言わずと知れた大人気海外ドラマ『プリズン・ブレイク』のパロディ。結構はまってて、あまり違和感がない。
こちらは名作『ショーシャンクの空に』。名作になんてことしやがる。
右の男は左右反転してるのかな。タイトルはポルトガル語だろうか。
こういったコラージュ画像が他にもたくさん投稿されている。
このブレマーさん、服役中も刑務所内からfacebookを利用していたらしい。もちろん、この刑務所内でも囚人のインターネット利用は禁止されているのだが。それなのに、いったいどうやってネットしていたのだろう?
日本の漫画ではときどき、服役中の囚人が刑務所内で何不自由なく豪華な生活をしている場面を見かける。ジョジョ第5部のポルポや、バキのビスケット・オリバが有名どころだろう。
ああいう場面はあくまでフィクションであり、実際の刑務所は厳しく統制されている! ネットなんてできる訳がない! と思っていたのだが……。
差し入れ品にスマホを紛れ込ませ、それを使用してネットしていたとかだろうか? きっと何かしら方法があるのだろうなあ。
アマゾナス州会計検察局のルイ・マルセロ検事は、「刑務所内は完全に統制を失っている」と報告書に記した。刑務所内には様々な武器、携帯電話、脱出用トンネルがあることが確認されている。
関連ニュースでは上記のようなことも書かれていたので、この刑務所が特殊ってこともあったのだろう。ブラジルは囚人多すぎだし。
それにしても脱出用トンネルて。ショーシャンクじゃないんだから。統制失われすぎだろとツッコミたくなる。
いやいや、現実でもこういうことってあるんだなと驚かされた。事実は漫画より奇なり。
※参考記事
BBC: Brazil prison escape: Fugitive posts selfies on the run
CNN: At least 56 killed in Brazil prison riot over drug turf, officials say