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イラン、マシュハドのイマーム・レザー廟。本当の宗教が持つ力

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写真はイランのマシュハド。

といってもこの写真は私が撮ったものではなく、フリーの写真サイトからお借りしました。

元々私はあまり写真を撮る方ではなく、さらにこのマシュハドのイマーム・レザー廟はカメラの持ち込みが禁止されており写真が全く無かったためです(もっとも、イラン人がカメラを持ち込んでいるのは見かけました。また、携帯の写真機能を使うのは許可されているようです)。

 

マシュハドは中東・イラン北東部、ホラーサーン州の州都。トルクメニスタンアフガニスタンにも近い位置にある都市で、首都テヘランに次ぐイラン第二の都市です。

「富者はメッカへ、貧者はマシュハドへ(the rich go to Mecca but the poor journey to Mashhad)」と言われるように、マシュハドはイラン最大のイスラム教の聖地でもあります。

 

今現在の日本では、クリスマスや冠婚葬祭などで生活に宗教は溶け込んでいるものの、真剣な宗教家に出会う機会は非常に少ない。

宗教ともいえない怪しい新興宗教が跋扈しているせいもあるのでしょうが、今の日本でことさら宗教というと「何かうさんくさい」というイメージを持つ方も多いでしょう。

しかし本来宗教は人の救いになるものです。う~ん、「救い」とかいうとまたなにか怪しい感じになってしまいますね……。でも適切な言葉が思いつかない……。

絶望的な状況で他に信じられるものが何も無い時でも、心の根っこに宗教があれば何とか踏みとどまれるようなイメージです。

 

私もそうだったのですが、本当に真摯に宗教に向かい合っている人に会う機会っていうのは、日本に居るとなかなかありません。キリスト教系や仏教系の学校に通っている方なら会うこともあるでしょうか。

ですので宗教って何なのかが日本人には分かりづらいというか、実感しづらいと思うんですよね。ぼんやりとした感触しかない。

それなのにオウム真理教のテロやら9.11やらの目立つ事件ばかりが報道されて、何やら恐ろしいイメージだけがあったりするのではないでしょうか。

 

話が少し逸れました。さて、そんな「宗教って何なのか?」が実感できない日本人の私ですが、マシュハドのような宗教の聖地を実際に体験することで、宗教って何なのかを頭ではなく身体で理解できたように思います。少しだけではありますが。

 

聖地マシュハドのイマーム・レザー廟で最も神聖な場所が、イマーム・レザーの墓所です。墓というか棺なのでしょうか? 墓そのものは直接見ることはできず、黄金色の檻のようなもの(Zarih)で包まれています。

ムスリムでない人は入れないとの話もあるのですが、 運がよかったのか私はその部屋に入ることができました。

黄金色の檻を中心にして人、人、人。大勢のムスリムがまるで波のように動いています。お墓を囲む黄金の檻を一目見る、触る、くちづけをすることこそが巡礼者の最大の目的なのでしょう。皆が檻に近づこうと必死です。

私はイスラム教徒ではないのでさすがにその檻には近づきませんでした。ばちが当たってしまいそうですから。少し離れた場所からその光景を見ていました。

檻に触れることができたのでしょうか。感極まって泣いている方も何人も見ました。一心不乱に礼拝を行う方がいました。静かに瞑想をしている方もいました。

 

真摯に宗教に打ち込む方達の姿を見ると、何か胸を打つものがあります。皆が皆真剣です。「何やってんだか」とか斜に構えて笑うような人はあそこには居ません。

宗教の持つ膨大なパワーを体感させられるとともに、自分はあそこまで真剣に何かに打ち込んだことがあるだろうか、と考えさせられました。

宗教ってやっぱりすごいものですよ。世界中に広がるのもわかります。マシュハドではイスラム教でしたが、キリスト教仏教ヒンドゥー教、はたまた土着の信仰などでも同じようなパワーを持っているのでしょうね。世の中まだまだ知らないことばかりです。