トルコ東部のテロと海外旅行時にテロに遭わない為の注意点3つ
写真はトルコのビトリス。
今月の17日から18日にかけて、トルコ東部で連続爆弾攻撃があったようです(リンクはAFP国際ニュース)。
『まさか』と思って記事を読んでみると、かつて私も訪れたトルコ東部のヴァン(Van)やビトリス(Bitlis)といった町でも被害があったようです。
両方とも全然キナ臭い雰囲気など無い町だったんですけどね……。確かに位置的にはクルド人自治区にも近いのでこういうことがあってもおかしくないとはいえるのですが。悲しい。
今年に入ってからも首都のアンカラやイスタンブール、南東部のディヤルバクル、そして今回の東部のヴァン、エラズー、ビトリスと、トルコではテロが続いています。
トルコは見どころが多くて料理も美味しく旅行にも良い国なのですが、こんな状況ではさすがに人には勧めづらいですね。
実際の所は今トルコに旅行したとしてもテロに遭う確率なんてのは著しく低いでしょうし、カッパドキアとイスタンブールを観光するだけなら危険もまったく感じないでしょう(もちろん鬱陶しい客引きとかには注意必要です)。
今でもトルコには世界中からの観光客が多く訪れていますし、そんな危ない国ではありません(シリアやイラクとの国境地帯は別)。
危険に感じてしまうのは分かりますが、紛争地帯とかとはまったく別物です。通常の危険度とテロ関連の危険度は別物なので、分けて考えた方がいいです。
なので、自分で判断してトルコに行くなら今行っても問題ないでしょう。テロや事件なんてトルコ以外でも世界中で起こっていますからね。考えすぎてもきりがありません。
さて、よく言われる「海外旅行中にテロに遭わない為の注意点」というのがありますが、この注意点って守るの意外に難しいんじゃないかと思います。ちょっと考えてみましょう。注意のポイントは3つあります。
1、軍関係・警察関係の施設に近寄らない
これは簡単です。一般人には全く用が無いはずです。軍や警察関連が好きな方でも海外の軍事施設を外国人が見学するなんて、とても出来ないことはお分かりでしょう。外から眺めているだけでも怪しまれますからね。こわいこわい。
2、宗教関連施設に近寄らない
これ、意外に難しいです。観光の目玉が宗教関連施設ってことが多いので。
たとえばイスラム圏では美しいモスクが町のシンボルのようになっていて、せっかくここまで来たんだから訪れたいと思ってしまいます。イスタンブールのブルーモスクなんて、イスタンブールを初めて訪れる人なら皆行くんじゃないでしょうか。
仏教・キリスト教・ヒンドゥー教といった他の宗教でも同じですね。荘厳な寺院や美しい教会は是非見ておきたいものです。
対策としては、こういった場所に行く時には周囲の状況に敏感になっておく、ということくらいでしょうか
何か怪しい動きや騒ぎがあったときにはすぐにその場を離れる。野次馬になったりするのを控える。
言葉が分からないと緊急時はほんと危ないですからね。
3、外国人がよく訪れる施設(ホテル・カフェ・クラブなど)に近寄らない
これも旅行のスタイルにもよりますが、結構難しいんじゃないでしょうか。ツアーで旅行する時に泊まるホテルなんて、それこそ外国人がよく泊まるホテルです。
ちょっとした休憩に立ち寄るような綺麗なカフェも、外国人がよく訪れるでしょう。
クラブは……私はあまり詳しくないのですが、夜遊び大好きな人には重要なスポットなのでしょうね。せっかく外国に来たんだからハメを外したい!っていう人もいるでしょうし。
こうしてみると結局の所、地元の人たちと同じように行動するのが一番いいのかなあと思えますね。地元の人たちが泊まるようなホテルに泊まり、地元の人たちが食べるような食堂で泊まる。
あっ、でもそれでは2の『宗教施設に近寄らない』に反してしまいますね。地元の人たちは日常的に礼拝などを行っているのですから。難しい……。
テロはテロでも宗教間対立によるテロやナショナリズムによるテロなど種類によってターゲットが異なるのでこういうことが起きるのでしょうか。すべてにおいて完璧なテロ対策なんていうのは難しいですね。
ここまでテロに遭わないための注意点とか書いておいてなんですが、いざ海外旅行する時にはテロに遭う可能性を考えながら旅行する必要なんてないんですよ。そんなの忘れて楽しめばいい。
テロのその場にかち合う可能性なんて、飛行機事故に遭う可能性並みに低いんですから。そこまで気にしてもしゃーないです。地震みたいな災害と同じようなもんです。日本に住んでいたらいつ地震が起きてもおかしくないけれど、それを毎日怖がって暮らしていたら何にもできなくなってしまいます。それと同じです。
いざという時にはこう動こう!と頭の片隅にでも置いておけばそれでいいんだと思います。